毎年、パリの象徴であるエッフェル塔がピンク色に輝く特別な日があります。これは乳がん啓発キャンペーン「ピンクリボン月間(Octobre Rose)」の一環で、乳がんと闘うすべての女性たちを支援するために行われるライトアップイベントです。
観光客にとっては、パリの夜景とともに、エッフェル塔のピンク色の輝きを楽しむ貴重な機会です。
通常は10月1日夜にライトアップされるエッフェル塔が、2024年は9月30日の夜にピンク色に輝きました。
ただし、エッフェル塔は片面だけがピンク色にライトアップされます。
ピンク色に輝くエッフェル塔を楽しむための詳細な情報をお伝えします。
エッフェル塔がピンクに輝く日と時間
例年、エッフェル塔はピンクリボン月間の幕開けを記念して、「リボン協会」のパレードが行われる10月1日の夜にピンク色にライトアップされます。
しかし2024年は、乳がん啓発団体「リボン協会」のパレードが9月30日の夜にヴァンドーム広場で行われました。これに伴い、エッフェル塔のピンク色のライトアップも例年より1日早い9月30日の夜でした。
エッフェル塔ライトアップの日は、公式サイトで発表されますが、通常「リボン協会」のパレードが行われる日です。
この時期暗くなり始める19時30分過ぎからエッフェル塔がゴールドに輝きます。
そして20時にゴールドのシャンパンフラッシュ(エッフェル塔がきらめくライトアップ)が始まった後、徐々ピンク色に変わっていき、ピンク色のシャンパンフラッシュが5分続きます。
ピンク色のライトアップは、エッフェル塔が消灯する深夜0時まで続き、1時間ごとに5分間、シャンパンフラッシュも見ることができます。
エッフェル塔のピンクライトアップおすすめ場所
エッフェル塔のピンクライトアップは毎年10月のピンクリボン月間を象徴する重要なイベントですが、特徴的なのはエッフェル塔の片面しかライトアップされない点です。
ピンク色に輝く側は、その年のイベントやパレードの開催場所によって異なり、過去の例を見ると、その場所がライトアップされる側に影響を与えています。
例えば、2021年は、シャン・ド・マルス公園側がピンクに輝きました。これは、この年にパレードがシャン・ド・マルス公園で行われたためです。
翌年の2022年は、トロカデロ庭園でパレードが開催され、それに合わせてエッフェル塔はトロカデロ側がピンクにライトアップされました。
2023年には、リボン協会の20周年を記念し、パレードはシャンゼリゼ通りで開催されました。特別にこの年は凱旋門もピンク色に輝きましたが、エッフェル塔のピンクライトアップはトロカデロ側で行われました。
そして2024年、オリンピック後のパリは片付け作業がまだ終わっていなかったため、トロカデロ庭園もシャン・ド・マルス公園も閉鎖されていました。この年のパレードはヴァンドーム広場で行われ、ヴァンドーム広場も特別なライトアップがされる中、エッフェル塔は再びトロカデロ側がピンク色に輝きました。
これらのことを踏まえると、エッフェル塔のピンクライトアップを見る際には、パレードの開催場所を意識し、その年のピンクに輝く側を確認することが大切です。
過去の事例から、トロカデロ側が多いと思います。
パリオリンピック以降、イエナ橋が歩行者専用となったため、トロカデロ側からエッフェル塔を撮影するのに、この橋が便利なスポットとなり、観光客がますます集まっています。
ライトアップされない側と両面見えるおすすめスポット
ビラケム橋(Pont de Bir-Hakeim)
イエナ橋の隣にあるこの橋もエッフェル塔のスポットとして知られていますが、トロカデロ側がライトアップされている時は、橋の右岸パッシー駅 ( Passy) 寄り、シャン・ド・マルス公園側がライトアップされている時は、橋の左岸ビラケム駅 ( Bir-Hakeim) 寄りで撮影するときれいです。
この橋の上には地下鉄が通っていて、地下鉄内からエッフェル塔がきれいに見えることでも知られています。
セーヌ川クルーズ
もう一つの特別な観賞方法は、セーヌ川のクルーズ船からエッフェル塔のピンクのライトアップを楽しむことです。
クルーズ中にエッフェル塔の前を通過する際、船上からピンクに染まるエッフェル塔を見ることができ、違った角度からの眺めを楽しめます。
このディナー付きセーヌ川クルーズは、日本人観光客利用者も多く高評価を得ています。
カモアン通り・ユニヴェルシテ通り
常に多くの人が集まり、狭い通りのため写真が撮りにくいですが、エッフェル塔がピンク色にライトアップされている側とそうでない側が、両方きれいに見えます。
場所の詳細は以下の記事に書いています。
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エッフェル塔のピンク色に込められたメッセージ
エッフェル塔がピンクに輝くのは、単なる観光名所のライトアップではなく、深い意味を持っています。
エッフェル塔が片面しかライトアップされないのは、イベントの華やかさの裏にある乳がんという病気の現実を忘れないようにという意図が込められています。
このピンクの光は、乳がんと戦うすべての女性に向けた支援の象徴であり、同時に予防や早期発見の重要性を呼びかけるメッセージです。
また、この美しい光景を目の当たりにすることで、多くの人々が乳がんの現状に対する関心を持ち、積極的に行動を起こすきっかけとなることを期待しているのです。
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パリのエッフェル塔がピンク色に輝く日と時間 | パリ在住者による詳細
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