パリと郊外を結ぶ公共交通機関を統括するイル・ド・フランス・モビリテは、2025年1月1日より、移動距離に関係なく料金を一律にすると発表しました。
これによりパリと郊外を行き来するには安くなりますが、パリ市内を移動の場合は逆に高くなります。
新料金の詳細をお伝えします。
パリ公共交通機関 2025年1月からの一律料金 詳細
![パリ地下鉄](https://soleilblog.net/wp-content/uploads/2024/11/deb5e79b59ec4095eaee2fa6c84fc808-4-1024x683.jpg)
今までは、パリと周辺の 1-2 ゾーン区域に関しては、地下鉄とバスの料金が同じで、2,15 ユーロでした。
しかし一律料金導入により、バスとトラムは2ユーロ ( 車内で購入は2,5 ユーロ )に、地下鉄とRER ( パリ近郊高速鉄道 )は2,5 ユーロとなり、距離 (ゾーン) に関係なく一律になります。
カルネ ( Carnet)と呼ばれる 10枚入りを購入した場合は安くなるためカルネで買う人が多かった中、このカルネが廃止されるため、パリ市内を地下鉄で移動の場合は、逆に高くなります。
購入の仕方や、交通系ICカード Navigo (ナヴィゴ)、パリと郊外のゾーンに関しては、こちらの記事をご覧ください。
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変更前と変更後の料金詳細
チケット | 2024年12月31日まで | 2025年1月1日以降 |
地下鉄・RER・電車 | 2,15 € - 5 € | 2,5 € |
バス・トラム | 2,15 € ( 車内で購入は2,5 ユーロ ) | 2 € ( 車内で購入は2,5 ユーロ ) |
カルネ (10枚) | 17,35 € | 廃止 |
シャルルドゴール空港 バス | 14,50 € | 13 € |
シャルルドゴール空港 RER B 線 | 11,80 € | 13 € |
オルリー空港 バス | 10,30 € | 13 € |
オルリー空港 地下鉄14号線 | 10,30 € | 13 € |
ナヴィゴ1日乗車券 | 8,3 € - 20,60 € | 12 € |
一律料金により、パリからベルサイユ宮殿まで、片道 2,5 € で行けることになり郊外への移動は安くなります。
郊外よりもパリ市内の移動が多い場合は、2025年1月1日からの値上がりとカルネ廃止により高くなります。
公共交通機関を一時的にしか利用しない観光客には、Navigo Easy(ナヴィゴ イージー)が便利です。このパスは顔写真が不要で、1枚あれば家族や友人と共有して使うこともできます。
Navigo Easy (ナヴィゴ イージー)パス購入に2€ 必要ですが、パスを買わずに、スマートフォンのアプリでチケットを購入することも可能です。
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一時的にしか公共交通機関を利用しない人向きに、Navigo Easy (ナヴィゴ イージー) に加え、2025年1月1日から、Navigo Liberté + (ナヴィゴ・リベルテ+) が、パリと近郊イル・ド・フランス全域で利用可能になりました。
以下利用条件、メリット、デメリットです。
利用条件:
Navigo Liberté +は、個人名義のNavigoパス(名前・写真付き)にのみチャージ可能です。
毎月の利用分は翌月に一括請求され、利用がない場合は課金されません。
申し込み方法:
ウェブサイト iledefrance-mobilites.fr
地下鉄駅やRER駅の窓口
メリット
カルネ廃止により、Navigo Liberté +を利用すると、多少安くなります。
チケット | 料金 |
---|---|
地下鉄・RER・電車 | 1.99 € |
バス・トラム | 1.60 € |
1日あたりの料金上限 | 12 €(空港関連の移動は含まれない) |
空港関連の移動(Orlybus、Roissybus、RER B、メトロ14号線空港駅など)は13 € が別途課金されます。
デメリット
登録料として8ユーロが必要で、紛失した場合のパス再発行には15ユーロかかります。
このカードは個人専用で、他人と共有することはできません。
ヨーロッパのSEPA圏内にある銀行口座が必要なため、口座を持っていない場合は不可能です。
まとめ
公共交通機関料金は、毎年値上げされています。
利用者にとっては負担が増す一方ですが、便利で快適な移動手段を提供するための維持費や改善費用が必要なことも事実です。
そのため、自分に合ったチケットやパスを選び、賢く使うことが大切です。
また、最新の料金やサービス内容を確認し、最適な移動プランを立てることで、パリやイル・ド・フランスの公共交通機関をより便利に活用しましょう。