パリのリュクサンブール公園(Jardin du Luxembourg)は、訪れる人々に四季を通じて異なる魅力のある美しい庭園です。
春には花々が咲き誇り、夏には青々とした木々の陰でくつろぎ、秋には紅葉が公園を彩り、冬には静寂に包まれた風景が広がります。
さらに、公園内にはフランス上院 (元老院) の入るリュクサンブール宮殿や、歴史的な彫刻、噴水があり、文化的にも見どころ満載です。
リュクサンブール公園の見どころやアクセスを詳しくご紹介します。
リュクサンブール公園の歴史・アクセス

リュクサンブール公園は、1612年にフランス王妃マリー・ド・メディシスによって造られました。
パリの6区に位置し、総面積は約23ヘクタールです。
(よく比較されるパリ中心にあるチュイルリー公園 (Jardin des Tuileries)は、約25ヘクタールです)
公園内のリュクサンブール宮殿には、現在フランスの上院(元老院)が入り、歴史的にも重要な建物です。
宮殿周囲には、豊かな緑と彫刻、そしてフランス式庭園が広がり、フランスのエレガンスを感じさせる雰囲気が漂います。
開園時間 :
この庭園は、日の出と日没に合わせて毎月15日ごとに開園時間と閉園時間を調整しています。
春、秋 : 7時30頃 ~18時30頃 / 夏 : 7時30頃 ~21時頃 / 冬 : 8時頃 ~ 16時30 (17時頃)
詳細は公式サイト(英語版あり) をご覧ください。
アクセス :
この公園には入口がたくさんあり、地図の上下左右どこからでも入れます。
RER B線 : Luxembourg 地下鉄 10 号線 Odéon, Mabillon, Cluny La Sorbonne, 12 号線 Notre-Dame des Champs, 4 号線 Vavin
リュクサンブール公園の主な見どころ
リュクサンブール宮殿(Palais du Luxembourg)

リュクサンブール宮殿は、フランスの政治と歴史に深く関わり、現在はフランス上院(元老院)が入っています。
宮殿の建設は、フランス王妃マリー・ド・メディシスが彼女の故郷イタリア・フィレンツェのピッティ宮殿をモデルにして1615年に始まりました。
彼女のイタリア文化への愛情は、内部のデザインや装飾にも色濃く反映されています。
宮殿内は、普段一般公開されていませんが、「ヨーロッパ文化遺産の日」には訪れることができます。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
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宮殿内には、華麗な装飾が施された議会室やサロンがあり、大理石の彫刻や歴史的な絵画が飾られた廊下、そして議員たちが法案を審議する上院議会室もあります。
メディシス の泉(Fontaine Médicis)

リュクサンブール公園で必見のスポットの一つが「メディシスの泉」です。
これは、フランス王妃マリー・ド・メディシスが、自身の故郷であるイタリア・フィレンツェを思い出しながら、1612年に設置した美しい噴水です。
噴水のデザインは、イタリア・ルネサンスの影響を強く受けていて、荘厳で美しい柱やアーチが特徴です。
噴水の中心には、神話に登場する英雄アシスとガラテイアが描かれ、恋物語が表現されています。
このエリアは、静かな水辺でリラックスするのに最適な場所であり、パリの人達がよく読書をしています。
フレデリック・ショパン 像

ロマン派音楽を代表する作曲家として世界的に知られているフレデリック・ショパンの像の一つがこの公園にあります。
ショパンはパリで多くの時間を過ごしたため、この像は彼への敬意を表すもので、他にもモンソー公園にピアノを弾くショパン’像があります。
場所は、公園西側の地下鉄 Notre-Dame des Champs 寄りの方です。
ジョルジュ・サンド像

ショパンと深い関係にあったフランスの作家、ジョルジュ・サンドの像もリュクサンブール公園にあります。
サンドは、彼女の作品だけでなく、自由奔放な生き方でも知られ、ショパンとの情熱的な愛の関係は有名です。
皮肉なことにサンドの像は、ショパン像から遠いパンテオンに近い反対側です。
自由の女神像(Statue de la Liberté)

リュクサンブール公園にある自由の女神像は、ニューヨークの有名な像の複製の一つです。
この像は、フランスの彫刻家オーギュスト・バルトルディが制作し、1900年のパリ万国博覧会で展示された後、彼の死後にリュクサンブール公園に設置されました。
バルトルディが1904年まで住んでいたアサ通りの旧邸宅に面していて、彼の人生と作品にゆかりのある場所にあります。
この自由の女神像は、フランスとアメリカの友好の象徴として知られ、ニューヨークのオリジナルを縮小したものですが、同様に自由と希望のメッセージを伝えています。
ショパン像の近くにあります。
伝統の舟遊び

リュクサンブール公園の中心にある噴水の周りで行われている舟遊びは、100年以上の伝統を持つ楽しいアクティビティです。
ここで子供たちが小さな木製の船を浮かべて遊ぶ光景が、長い間続いています。
この遊びでは、池の周囲にあるレンタルボート屋さんで船を借りることができ、子供たちや観光客がその小さな船を水に浮かべ、風や棒を使って舟を操るのが一般的です。
手動で操作するため、船はゆっくりと水面を進み、風の力を使って噴水の周りを回ったり、時には他の船と競い合うように進むこともあります。
この舟遊びは、リュクサンブール公園の風景の一部となっていて、子供たちや家族連れにとって楽しいひとときとなるだけでなく、パリを訪れる観光客にとっても、歴史ある公園での体験を楽しむ機会となっています。
公園周辺の観光スポット

リュクサンブール公園周辺には、観光名所が多く点在しています。パンテオンやサン・シュルピス教会など、歴史的な建造物を散策しながら訪れることができます。
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『エミリー、パリへ行く』のファンにとって、エミリーの自宅やガブリエルのレストランはパンテオンのすぐ近くにあるため、徒歩で簡単に訪れることができます。
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また、公園内や近くにはおしゃれなカフェやレストランも多くあり、散策の合間に美味しい食事を楽しむことができます。
公園のパンテオン側出入口のすぐ近くに、「Le Choupinet」(58 Bd Saint-Michel, 75006 Paris) というカフェレストランがあり、このカフェに、パリでよく見かける巨大な テディベアが座っています。
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