パリ2024オリンピック・パラリンピックで登場した巨大なマスコット「フリージュ」は、圧倒的な存在感で観客を魅了しました。
人間より大きなこのジャイアントマスコットは、そのコミカルな動きや温かい笑顔で観客を楽しませ、競技だけでなく、フリージュ自体が大会の象徴として親しまれました。
当初はそのデザインに対する意見も分かれましたが、最終的には多くの人々に愛される存在となり、インスタグラムや Xではフリージュのアカウントが数多く作られています。
今回は、そんなフリージュの誕生秘話やパフォーマーたちの舞台裏の努力、そして大会を盛り上げたその魅力をショート動画と共にお届けします。
このジャイアントマスコット「フリージュ」のおかげで、「フリージュ」グッズの売り上げが急増しました。
フランスやパリ2024のオンラインショップでしか購入できなかったマスコット「フリージュ」の公式グッズが、日本でも購入できるようになったという嬉しいニュースもあります。詳細をお伝えします。
巨大なマスコット、フリージュの誕生
パリ2024の象徴として登場した「フリージュ」は、フランスの象徴であるフリジアン帽から着想を得ましたが、今回のオリンピックでは、ぬいぐるみだけにとどまらず、それを人間以上の大きさにした巨大なマスコットとしても登場しました。
このジャイアントマスコットは、観客に圧倒的なインパクトを与え、その姿が競技会場やパリの街中で注目を集めました。
フリージュは、オリンピック・パラリンピックを通じて、観客に夢や感動を与える役割を担っていました。
ディズニーランドのミッキーマウスと同じです。
その巨体から繰り出されるおかしな動きや常に笑顔をたたえた表情は、多くの観客にとって忘れられないものとなりました。
子供たちだけではなく大人にも大人気で、フリージュの大きな目と笑顔が、観客や選手達の笑顔を引き出す存在として大会を彩りました。
巨大な着ぐるみの内部で奮闘するパフォーマーたち
「選手達を空港で迎えるフリージュ」
「飛行機のコックピットにフリージュが座り爆笑」
フリージュの巨大な外見の裏には、たくさんの努力と工夫が隠されていました。実際にこのジャイアントマスコットを操ったのは、複数のプロのダンサーや役者たちで、中には学生もいました。
着ぐるみ自体は見た目に反して軽く、内部には電動機とバッテリーを使った小型の送風機があり、常に空気で膨らませていました。
そして柔らかいスポンジではなく特殊な布ででき、内側に入ると意外に広く、「コーヒーが飲めるくらいの空間がある」そうです。
しかし、移動に問題があり、フリージュの目や口の部分には格子状の小さな穴があり、前方は見えますが、横や後ろ真下が見えないため、階段を上り下りする時や、障害物を避けることはとても難しいそうです。
そのため、フリージュの演技者たちは「マスコットフレンド」と呼ばれるサポート役とペアを組んで行動していました。
着ぐるみを着ると話すことができないので、ジェスチャーでお互いに意思疎通をしていたそうです。
例えば、具合が悪い時やバッテリーが切れそうな時は、ジェスチャーで合図をおくったそうです。
フリージュの着ぐるみは、45分ごとにバッテリーを交換しないとしぼんでしまうため、このサポートがとても重要でした。
しかし外気温が30℃を超える炎天下では、わずか15分の動きでも身体が重く感じられるほどの疲労感が襲ってきたと言います。
また、フリージュの大きな体型によって、腕が短いため拍手をするのが難しく、観客に喜びを表現するためにはお腹を叩くことにしていました。
観客にとってはこれが笑える一瞬となり、フリージュの面白い魅力の一つとして受け入れられたようです。
観客たちは、オリンピックの競技の合間にフリージュの登場を楽しみにし、街中では警備に当たった警官も一緒に写真撮影をするほど、フリージュは皆の人気者となったのです。
フリージュの演技は、単なるマスコットの役割を超えたもので、巨大な体を生かして、競技場内外で観客を楽しませるだけでなく、その動きには細かな工夫が凝らされていました。
特に、ムーンウォーク ( 見た目には後ろ向きに滑るように歩く ) を披露した時は、巨大なマスコットでありながら、ダンスの高度な技術を発揮する素晴らしい演技として称賛されたそうです。
「着ぐるみを着て100m走るのは至難の業。走る姿が可愛く皆爆笑」
「パラリン開会式でのフリージュのダンス。ポップコーンを食べながら踊っているフリージュたち」
巨大マスコットで魅力アップ!フリージュのぬいぐるみ
パリ2024オリンピック・パラリンピックで登場した巨大なフリージュのマスコットは、多くの観客に強烈な印象を残しました。
そのおかげで、フリージュのぬいぐるみや関連グッズの魅力も一層高まり、「自分もフリージュを手に入れたい」と感じる人が続出しました。
特に、巨大なフリージュが競技場やイベントで見せた可愛らしさとコミカルな動きが、ぬいぐるみへの愛着をさらに引き出し、思わず手に取って購入したくなる魅力を生み出したのです。
実際、フリージュグッズは驚異的な売り上げを記録し、パラリンピック終了まで、パリ市内のショップ前は行列。ぬいぐるみやキーホルダー、帽子、Tシャツなど、さまざまな商品が累計140万個以上も販売されました。
巨大なフリージュが大会の象徴として与えた印象は、グッズの魅力をさらに高め、その愛らしい姿をいつでも手元に置けるという欲求を強く刺激しました。
フリージュのぬいぐるみは、消費後にリサイクルされたペットボトルから作られたものです。24cmのぬいぐるみは11本、15cmのぬいぐるみは4本のペットボトルが使用されています。(1本のボトル=50cl)
パリ市内のショップは閉店し、公式オンラインショップでも人気商品は既に売り切れですが、現在日本を含め、世界中のアマゾンや楽天で,マスコット「フリージュ」グッズが販売されているようです。
フリージュ最後の感動的な動画です。
「パラリン開会式のフリージュ車を見て喜ぶ2人のフリージュ」
「パリ2024舞台裏 :任務を終えた2人のフリージュ」
パリオリンピック・パラリンピックのヒット曲、Victor Le Masne 作曲「 Parade」 も多くの人を感動させました。
フランス人作曲家 Victor Le Masne がフリージュと一緒に録音中の動画です。Apple Music などで公式アルバムがダウンロードできます。