2024年パリオリンピックの開会式で、セーヌ川を駆け抜け大きな注目を集めた金属製の馬「ゼウス」が、2024年10月1日から11月24日まで、ヴェルサイユ宮殿の王宮広場に展示されています。
前回のパリ市庁舎中庭での展示は、パラリンピック期間中に限られていましたが、今回は約2ヶ月間展示されるため、この期間中にヴェルサイユ宮殿を訪れる機会があれば、ぜひご覧ください。
この展示は、フランス国内外の観光客にとって、オリンピックの精神を感じる絶好の機会となるでしょう。詳細をお伝えします。
オリンピックの象徴「ゼウス」とは?
2024年パリオリンピックの開会式で登場した「ゼウス」は、高さ1.80メートルの、完全に金属で作られた機械仕掛けの馬の彫刻です。
この彫刻は、フランスのナントに拠点を置くデザインスタジオ「アトリエ・ブラム」が製作しました。
アトリエ・ブラムのチームは、鍛冶職人やメカニック、エンジニア、デザイナー、建築家といった多様な分野の専門家が集まり、伝統的な技術と最先端のテクノロジーを駆使し、金属の硬さと重さを感じさせないような流動的なデザインを実現しました。
その姿は地面から浮いているように見えるため、観る者にまるで空中に浮かんでいるかのような印象を与えます。
「ゼウス」は、単なる彫刻ではなく、見る人々に驚きと感動を与える「生きた彫刻」として紹介されていて、金属という無機質な素材にもかかわらず、その形と動きによって、まるで生命を宿したかのような印象を与えます。
サノフィとのコラボレーション
「ゼウス」は、フランスを代表する製薬会社であり、パリ2024オリンピックの公式パートナーでもあるサノフィの支援を受けて制作されました。
サノフィは、オリンピックの精神を広く伝えるために、この象徴的な馬を可能な限り多くの人々に見てもらうことを目的としています。
当初、この彫刻はサノフィのパリ本社で展示される予定でしたが、ヴェルサイユ宮殿からの要望を受けて、宮殿内での展示が決定しました。
サノフィの広報担当者は、「ゼウスを通じて、私たちはオリンピックの多様性と創造性を体現し、人々にインスピレーションを与えたいと考えています」と語っています。
このコラボレーションは、オリンピックが単なるスポーツイベントではなく、文化や芸術とも深く結びついていることを示しています。
ヴェルサイユ宮殿とオリンピック
ヴェルサイユ宮殿は、フランスの歴史と文化を象徴する場所であり、2024年のオリンピックにおいても重要な役割を果たしました。
今年の夏には、宮殿内で乗馬競技が行われ、フランスチームが障害馬術団体で銅メダルを獲得しました。
このような歴史的な場所で「ゼウス」が展示されることは、フランスの文化とオリンピック精神を結びつける象徴的な出来事です。
宮殿の壮麗な背景と、近未来的なデザインのゼウスが共存する光景は、訪れる観光客にとって一生忘れられないものとなるでしょう。
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ゼウスの全国ツアーの可能性
ゼウスは現在、ヴェルサイユ宮殿で展示されていますが、その人気は開会式以来急上昇しているため、今後フランス各地で展示される可能性もあります。
アトリエ・ブラムの責任者であるマエル・ブルスール氏は、「全国の多くの都市がゼウスを展示したいと希望し、現在その計画が進行中です」と述べています。
もしゼウスが全国ツアーを実施することになれば、パリやヴェルサイユだけでなく、フランス全土の人々がこの驚異的な彫刻を目にすることができるでしょう。
ヴェルサイユ宮殿での展示期間と場所
展示期間
「ゼウス」は、2024年10月1日から11月24日まで、約2ヶ月にわたるこの期間中、宮殿を訪れる観光客は、オリンピックの精神を象徴するこの彫刻を楽しむことができます。
展示場所
ヴェルサイユ宮殿内の「王宮広場」(Cour Royale)が展示場所です。
入場方法:
ヴェルサイユ宮殿の展示は、宮殿の入場券を購入することで観覧可能です。入場料は、宮殿内の他庭園アクセスも含まれるチケットに含まれます。
詳細な料金や開館時間については、ヴェルサイユ宮殿の公式サイト (仏語/英語)をご確認ください。
オンライン予約を活用することで、待ち時間を減らし、スムーズに入場することができます。
日本語でアクティビティサイトを利用して購入することも可能です。