2024年のパリオリンピック・パラリンピックが幕を閉じた今、パリ市はその象徴となった五輪マーク、パラリンピックのスリーアギトス、そして大人気だった気球型聖火台、オリンピック開会式でセーヌ川を駆け抜けた金属製の馬ゼウスの未来を見据えた議論を進めています。
パリ市長のアンヌ・イダルゴ氏は、これらのシンボルがフランス人や訪問者に与えた感動を維持し、都市の遺産としてどのように残していくかについて、具体的な計画を発表しました。
今後のパリ観光のために詳細をお伝えします。
この記事は新しい情報が入り次第更新されますので、後日またご覧ください。
エッフェル塔の五輪マーク
2024年のパリオリンピックを象徴する五輪マークは、エッフェル塔に掲げられ、世界中の目を引きました。
市長のアンヌ・イダルゴ氏は、このマークが2028年のロサンゼルス大会まで残ることを望んでいるものの、永久設置は検討されていません。
現在の五輪マークは30トンと重すぎるため、軽いものに変更する間一旦撤去され、イエナ橋に設置される予定で、パリ市と国際オリンピック委員会(IOC)は協力し、最適な方法で五輪マークを再びパリの風景に戻すことを目指しています。
しかしこの結論に対し、市民や専門家の間で賛否両論が沸き起こり、パリの歴史的景観との調和を求める声もあります。
この議論は今後も続くと見られ、五輪マークがどのような形で残るかが注目されています。
凱旋門のスリーアギトス
凱旋門に設置されたパラリンピックの象徴「スリーアギトス」は、凱旋門ではなく、シャンゼリゼ通りのクレマンソー広場に移される予定です。
この決定は、凱旋門が歴史的建造物であり、その保護が最優先であるためです。
パラリンピックマークの存在は、障害を持つアスリートたちの力強さと勇気を象徴し、パリ市はこのシンボルを大切にし続けることを誓っています。
チュイルリー公園の気球型聖火台
オリンピックとパラリンピックの期間中、パリ市の空に浮かんだ気球型の聖火台は多くの市民や観光客を魅了し、この聖火台を見るために、チュイルリー公園周辺は人で溢れていました。
この聖火台を残すことに対しては市民も賛成しているため、場所を検討中です。
チュイルリー公園は国の管轄のため、決定権はパリ市長ではなくマクロン大統領です。
オリンピックとパラリンピック期間中は、日中も光線と霧状の水で作られたオレンジ色の炎が輝いてきれいでしたが、炎が消えると外観も変わり、開催中と同じ感動は味わえません。
ただ聖火台は、単なる装飾としてではなく、何らかの公共的な役割を持たせることが議論されているようです。
オリンピック開会式の金属製の馬「ゼウス」
パリ2024年オリンピックの開会式で、6キロに渡るセーヌ川を駆け抜け多くの人々の心を掴んだ象徴的存在「金属製の馬ゼウス」。
オリンピック旗を肩にゼウスに乗っていたのは、馬のデザインをした女性だそうです。
「ゼウス」は、オリンピック・パラリンピックの公式パートーナであった医薬品や科学の分野で世界的に知られる企業「サノフィ」とパリ2024とのパートナーシップの一環として、パラリンピック期間中、パリ市庁舎内に無料公開されました。
10月からサノフィの本社に展示された後、パリ市内の美術館に寄贈され、より多くの人々がこの作品に触れることができるようになります。
どの美術館かはまだ決まっていません。