2月2日は「シャンドゥルール(Chandeleur)聖燭祭」、フランスで「クレープの日」として親しまれる特別な日です。
この日は家族や友人とクレープを焼き、一緒に楽しむのが伝統となっています。
クレープの丸い形は太陽や豊穣を象徴し、幸福や幸運を呼び込むとされています。
その起源は宗教的な行事に由来し、今では多くのフランス人が家庭でクレープを焼きながら、甘いクレープやガレット(そば粉を使った塩味のクレープ)を楽しむ日となっています。
本記事では、シャンドゥルールの由来やフランスでの過ごし方、クレープ作りのコツ、おすすめのレシピについて詳しく解説します。
あなたもこの日をきっかけに、自宅でフランスの伝統的なクレープを楽しんでみませんか?
シャンドゥルールとは?
シャンドゥルールは、フランス語で「ろうそく祭り」という意味で、キリスト教の「聖燭祭」に由来します。
この行事はイエス・キリストが誕生してから40日後にエルサレムの神殿に奉献されたことを記念するものです。
伝統的に、この日には教会でろうそくが灯され、家々に持ち帰られました。
やがて、この行事が日常生活の中に溶け込み、クレープを焼く習慣が生まれました。
クレープの丸い形は太陽や光を象徴し、豊穣や幸運を祈る意味が込められています。
なぜクレープを焼くの?
クレープを焼く習慣は、農業に関する幸運を祈る行為と結びついています。
昔は、収穫された小麦が次のシーズンも豊作になるよう願いを込めて、余った小麦粉でクレープを焼きました。
また、クレープを焼くときにフライパンを片手で持ち、もう片方の手に硬貨を握って上手にひっくり返すと、家に幸運が訪れると信じられてきました。
この伝統は、現在も家族の楽しい時間を演出する一つのイベントとして親しまれています。
シャンドゥルールの日のフランスの過ごし方
シャンドゥルールの日、フランスでは多くの家庭がクレープを焼いて楽しみます。
家族や友人が集まり、みんなでクレープを作りながら笑い合う光景は、この日の特徴的な風景です。
スーパーなどでも、この時期にはクレープ用の材料が並び、クレープミックスやシードル(リンゴ酒)も大人気です。
また、一部のレストランやクレープリーでは特別メニューが提供され、訪れる人々に「シャンドゥルール気分」を楽しませます。
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クレープの作り方とアレンジ方法
家庭で簡単に作れるクレープの基本レシピをご紹介します。
基本のクレープ生地のレシピ
- 材料(約4人分):
小麦粉 125g、卵 2個、牛乳 300ml、砂糖 大さじ1、バター 30g(溶かしておく)
手順
- ボウルに小麦粉と砂糖を入れ、中央をくぼませて卵を割り入れます。
- 牛乳を少しずつ加えながら混ぜ、ダマにならないようにします。
- 最後に溶かしバターを加え、滑らかな生地にします。
- フライパンを中火で熱し、薄く油をひいて生地を流し込みます。約1分焼いたらひっくり返してさらに30秒焼きます。
アレンジ例
- 甘いクレープ:砂糖、シナモン、チョコレートソース、フルーツをトッピング。
- 塩味ガレット:そば粉を使い、ハムやチーズ、卵をのせて軽食に。
シャンドゥルールをもっと楽しむアイデア
シードルとのペアリング
クレープやガレットには、ブルターニュ地方の伝統的なリンゴ酒「シードル」がよく合います。
甘口から辛口まで選べるので、自分好みの一杯を見つけてみてください。
クレープパーティー
シャンドゥルールを祝うなら、家族や友人を招いてクレープパーティーを開催するのもおすすめです。
トッピングを用意して、各自が好きな味を楽しむことができます。
フランス文化を学ぶ機会に
シャンドゥルールは、単なるクレープの日ではなく、フランスの歴史や文化を知る良い機会でもあります。
由来や伝統を知りながらクレープを楽しむと、より深い体験が得られるでしょう。
日本でクレープを楽しむ方法
日本でも、シャンドゥルールをきっかけにクレープを楽しむことができます。
最近では、輸入食品店やオンラインショップで本場のそば粉やシードルが手に入るようになり、本格的な味を再現することが可能です。
また、全国各地のクレープ専門店でも、この日に合わせて特別メニューを提供している場合があります。
フランス人が1996年に東京・神楽坂にオープンし、現在東京都内と京都に数店舗ある、フランスのクレープ料理店 「ブレッツ・カフェBreizh Café」でも特別メニューが味わえるのではと思います。