パリ観光の安全対策ガイド:被害に遭わないための方法とトラブル時の対処法

パリ

パリは世界中から観光客が訪れる魅力的な都市ですが、その反面、観光客を狙った犯罪も少なくありません。

この記事では、パリ旅行を安全に楽しむための具体的な対策や、万が一トラブルに巻き込まれた場合の対応方法について、パリ在住者が詳しくお伝えします。。

パリ観光客を狙った犯罪

パリ

フランスの中でも、パリとその近郊は犯罪が最も多い地域です。

観光客を狙った犯罪の中で多いのがスリと詐欺です。

在仏日本大使館の情報によると、シャルル・ド・ゴール空港ターミナル内でクレジットカード不正利用による詐欺が複数報告されています。

他にも、パリ滞在の短期賃貸を利用した住居賃貸詐欺も報告されています。

住居賃貸詐欺は観光客に限らず発生するものですが、特に観光客をターゲットにした場合、お金が目的です。

ウェブサイトを通じて掲載される広告には、実際には存在しない住所が多く含まれていることがあります。

そのため、住居予約のために事前入金を直接家主にするのはとても危険です。

Airbnbのように、借主が入居するまでサイトが入金を保持し、入居後に家主に支払うシステムを採用している安全なサイトを利用することをおすすめします。

以下被害の事例です。

○ 邦人被害者が空港内において見知らぬ男に声を掛けられ、「日本行きのフライトにチケットを変更したいが、クレジットカードを所持していないためチケット代の支払いができず困っている。費用(数十ユーロ)は現金で支払うので、あなたのクレジットカードで代わりに支払って欲しい。」と懇願された。
○ 邦人被害者は男から助けを求められ、気の毒に思い、航空会社の自動チェックイン機で自身のクレジットカードを用いてパスワードを入力した後、男の指示に従って操作を進めたところ、エラー表示が出たため操作を何度かやり直した(結果的に、パスワードを複数回入力することになった)。
○ クレジットカード決済が何度も失敗し、男は諦めて、「ありがとう。別の方法がないか航空会社に相談するよ。」と言って、その場を去った。
○ 邦人被害者が日本帰国後、自分のクレジットカードから数十万円が不正利用されていたことが判明した。カードを改めて確認したところ、自分のクレジットカードと似ていたが、自分名義のものではないことに気づいた。

在フランス日本国大使館

○ フランス短期滞在を予定している邦人被害者が、インターネット掲示板に掲載のあった賃貸物件の家主とメールのやり取りを重ね、賃貸契約を結び、その後、契約金として数千ユーロを、インターネット上の国際送金プラットフォームを通じて振り込んだ。
○ フランスに到着後、家主と物件の前で待ち合わせをしていたが、家主は現れず、また、物件は実際には存在しないことがわかり、騙されたと気づいた。

在フランス日本国大使館

パリ観光中に気をつけるべき安全対策

パリ地下鉄

公共交通機関・空港でタクシー利用時の注意点

パリの公共交通機関は便利ですが、スリや置き引きなどの犯罪が発生しやすい場所でもあります。

特に混雑した地下鉄やバスでは、バッグや財布を前に持ち、スマートフォンは服の外ポケットには入れないようにしてください。

特に狙われやすいスマートフォンにはご注意下さい。

単独犯の場合もありますが、子供の集団スリも存在します。

不審な人物が近づいてきた場合は、できるだけ距離を保ちましょう。

シャルル・ド・ゴール空港出口で、「タクシー」と声をかけられても無視してください。

非合法タクシーのため、莫大な料金を請求されることがあります。

現在パリと空港(シャルルドゴール空港・オルリー空港) 間の料金は、一律運賃です。

行先料金
シャルル・ド・ゴール空港 - パリ右岸56,00 €
シャルル・ド・ゴール空港 - パリ左岸65,00 €
オルリー空港 - パリ右岸44,00 €
オルリー空港 - パリ左岸36,00 €
2024年2月21日以降の料金

この料金は、渋滞していても、週末や夜間早朝でも変わりません ( フランス警視庁公式サイト

空港から乗車されるときは、必ず正規のタクシー乗り場を利用し、乗車前にこの料金を確認してください。

シャルル・ド・ゴール空港からパリに向かう道は、平日のラッシュアワー時は大変混雑します。

タクシーが渋滞に巻き込まれ止まっている時に、脇を通ったオートバイの2人組に窓ガラスを割られ、バッグを取られ怪我をした日本人もいます。

渋滞していない時は問題ありませんが、そのような状況に陥った時は、ハンドバッグや荷物を足元に置き、外から見えないようにした方が安全です。

観光地での注意点

パリ

エッフェル塔、ルーブル美術館、ノートルダム大聖堂、モンマルトル丘周辺など、人気の観光地は犯罪者にとっても格好のターゲットです。

観光地では、荷物を常に手元に置き、人混みの中で写真を撮る際も周囲に目を配ることが大切です。

撮影中に背後からスマートフォンをひったくられたケースもあります。

観光客同士で写真を撮り合う光景をよく見かけますが、むやみに携帯を渡さない方が無難です。

レストランやカフェなどでは、バッグは、足元や背後には置かず、スマートフォンや財布は、テーブルの上に放置しないでください。

高価な宝石や、時計なども標的となりやすく危険です。

観光地でよく見かけるのが、観光客を狙った募金署名詐欺です。

数名で近づいてきて、援助団体などへの署名を頼み、署名すると募金を要求してきます。

署名している間に、共犯者に財布やスマホを盗み取られる場合もあります。

このような人たちが近づいてきたら、無視するようにしてください。

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また、HIS のような信頼できるツアー旅行を利用するのも一つの方法です。

夜間の外出について

パリ

パリの夜景は美しいですが、夜間の外出には十分な注意が必要です。

人気のない場所や暗い路地は避け、できるだけグループで行動するようにしましょう。

一般に治安が良いとされる地域(高級住宅街の16区や、エッフェル塔のある7区)でも安全とは限りません

エッフェル塔のあるシャン・ド・マルス公園は、エッフェル塔周辺は大勢の人がいるため問題ないですが、公園内が大変広いため脇道は暗く、人通りも少なく夜間は危険です。

レストランなどがあり、人通りや車の多い道の方が安全です。

タクシーを利用する際は、公式のタクシーを選び、乗車前に料金を確認しておくと安心です。

Uberのアプリは公式タクシーの料金も表示され、パリでもよく使われています。

トラブルに巻き込まれた場合の対処法

貴重品を盗まれたり、詐欺にあった場合

万が一、スリや置き引きに遭ってしまった場合は、すぐに警察に被害届をしてください。

在仏日本大使館サイトから被害届依頼書(日本語/フランス語)PDF版がダウンロードできます。

パリ警察はパリの各地区にあります。フランス語ですが、住所を確認したい時に便利です。

パリは観光客が多いため、英語の通じる警官もいます。

盗難被害証明書を取得することで、保険請求や再発行手続きがスムーズに進みます。

また、クレジットカードや、携帯電話、パスポートの紛失は、すぐに発行元に連絡し、使用停止の手続きを行いましょう。

体調を崩した場合

旅行中に体調を崩した場合は、近くの薬局や病院を利用しましょう。

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フランスの薬局は、医薬品の相談にも応じてくれるため、軽い症状であれば薬局での対応も可能です。

緊急の場合は、15番 (携帯から112番)に電話して救急車を呼ぶことができます。

また、旅行保険に加入している場合は、保険会社に連絡し、現地での医療対応を確認しておくと安心です。

パリ旅行をより安全に楽しむためのヒント

旅行保険に加入する

旅行保険は、万が一のトラブルに備えるための重要な手段です。

医療費や盗難被害の補償が含まれている保険を選び、旅行前に加入しておきましょう。

保険証書や緊急連絡先を常に携帯し、トラブル発生時には迅速に対応できるように準備しておきます。

海外旅行保険が付帯されているクレジットカードは、万一の事故や病気、盗難などに備え便利です。

旅行者がよく利用しているクレジットカードが、入会金と年会費永年無料のエポスカード です。

海外旅行傷害保険が適用されるには、「利用付帯」となりますが、エポスカードでは、ツアー料金や飛行機代を支払わなくても、空港までの交通料金(電車、バス、タクシー)、海外で乗車した電車、バス、タクシー料金をこのカードで支払った場合も対象となります。

海外旅行傷害保険には、傷害・疾病治療費はもちろん、傷害死亡や携行品損害、賠償責任も含まれます。

今フランスでも、少額でタッチ決済できるため、現金は殆ど必要なくなりましたが、もし現金が必要な場合は、海外のATMで現地通貨で引き出しができ、手数料も両替するよりお得です。

入会金、年会費永年無料で、海外旅行保険が広範囲にわたり利用できるクレジットカードはあまりないと思います。

ヨーロッパで利用の多いVISAマークのある店で使えるためとても便利です。

カードの詳細は、エポスカード 公式サイトをご覧ください。

信頼できる情報源を活用

パリ旅行を計画する際には、信頼できる情報源を活用しましょう。

観光ガイドブックや政府の旅行安全情報、現地在住の日本人からの情報などが参考になります。

(この記事は、フランス警視庁、在仏日本大使館、そしてパリ在住私の経験をもとに作成しています)

最新の治安情報を把握することで、リスクを回避しやすくなります。

地元の習慣やマナーを尊重する

パリでの滞在をより安全で楽しいものにするためには、地元の習慣やマナーを尊重することが大切です。

フランスでは店に入る時、「Bonjour ボンジュール」(こんにちは)、出る時「Merci メルシ」( ありがとう)とあいさつするのが一般的です。

フランス語の基本的な挨拶や表現を覚え、地元の人々とのコミュニケーションを円滑にすることは、トラブルを防ぐのにも役立ち、知らない土地での滞在を快適にします。

まとめ

パリは一度は訪れたい街ですが、日本よりずっと治安が悪いです。

最悪な事態が起こることは稀ですが、パリ旅行を安全に楽しむためには、事前の準備と現地での注意が欠かせません。

この記事がお役に立てれば幸いです。

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