2020年にスタートし、毎年好評を得ている「フランス製品展示会」は、フランス全土および海外領土から厳選された企業や職人が製品や技術を披露する場として、2024年もパリのエリゼ宮で10月26日と27日に開催されました。
フランス各地の伝統的な製造技術と多様な職人技が集まるこのイベントでは、多くの来場者が製品の魅力を楽しみ、フランス製造への愛着と誇りが伝わる展示内容や見どころが話題となりました。
ヨーロッパ文化遺産の日を除き、普段はなかなか訪れることのできないエリゼ宮を見学できる絶好のチャンスです。
この記事では、展示会の予約の仕方やアクセス方法、内容・見どころ、そして企業選出方法などをお伝えします。
見どころと展示内容
2024年のフランス製品展示会では、フランス全土および海外領土から厳選された122品目が展示されました。
北部で生産される電動車「R5 E-Tech」や、イゼール地方の競技用スキー、ブルゴーニュ産のマスタード、パ=ド=カレーのバッテリーセル、エソンヌのトランペット、ポリネシアのカヌーなどの他、さまざまな食品や衣類、医療品、日用品なども紹介され、多彩なジャンルのフランス製品が並びました。
会場内では製品の展示に加え、職人による実演や、最新技術を用いた製品の模型が展示され、フランスの多様な産業の発展と技術力を示していました。
出展企業の選定プロセス
出展企業は厳格な選考を経て選ばれました。まず、地域ごとに地元の県知事や高等弁務官が、地方議会や経済団体からの意見を取り入れ候補を推薦し、その後、選考委員会が集まり、最終的に展示製品と企業を決定しました。
選考基準
出展製品の選考には、以下のような複数の基準が考慮されました:
- 国内生産の割合:製品における国内で生み出された価値の割合。
- 品質保証ラベル:伝統技術を守る企業や、フランス原産品保証などのラベルを取得した製品。
- 環境・社会的取り組み:地域の伝統技術の推進や、障害者支援施設との連携。
- 国家プロジェクトへの参加:「フランス・ルランス」(2020年に始まったフランスの経済復興計画) や「フランス2030」(長期的な産業戦略) といった施策に積極的に参加している企業。
- 国内回帰と輸出の取り組み:海外から国内生産への移行や、輸出を進めている企業。
このような基準をもとに、フランス製品への愛着と国内での生産が評価されました。
イベント情報とアクセス方法
2023年までは毎年7月に開催されていましたが、2024年はパリオリンピックの影響で10月に変更されました。
開催日の約1週間前になると、エリゼ宮の公式サイト (英語版あり) で予約受付が開始されます。
必要事項として、名前、メールアドレス、電話番号、生年月日、出生地などを入力すると、エリゼ宮からQRコードと入場場所の詳細が記載された確認メールが届きます。
入場は通常、エリゼ宮正面ではなく庭側からで、厳重なセキュリティチェックを通過した後、館内へ入ることができます。
エリゼ宮から届く添付書類に従ってください。入場時に、顔写真入り身分証明書が必要です。
2024年 開催日:10月26日(土)〜27日(日)/
入口 : シャンゼリゼ通 り -マリニー通り交差点 / 出口 : エリゼ宮正面入口 55 Rue du Faubourg Saint-Honoré, 75008 Paris
エリゼ宮特別エリア「ラ・メゾン・エリゼ」と公式ショップ
エリゼ宮のすぐ前に、2024年7 月 30日にオープンしたエリゼ宮の内部を再現した美術館「ラ・メゾン・エリゼ」があります。
公式ショップもあり、フランスの伝統を象徴するアイテムやギフトが販売されています。
この美術館は無料で、カフェも2階にあり、プレゼントに喜ばれそうなお土産が沢山あり、おすすめの美術館です。
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